今回は、クラブチューニングの基礎ということで、シャフトカットでクラブの特性がどのように変化するかについてお話したいと思います。
よく耳にするチップカット、番手ずらしなどのチューニングの意味を知って、自分好みにカスタマイズするための知識をつけましょう!
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ゴル兄(@gorunii79)
チップカットはシャフトの先端を硬くする
まずはチップカットについてお話したいと思います。
チップカットはその名前の通りシャフトの先端をカットするチューニングです。
先端をカットすると、先端部が硬くなるのでよりハードなセッティングになります。
下の図は一般的なシャフトの剛性分布図です。図の左側がシャフトのチップ端、右側がシャフトのバット端です。
図の上に行くほど剛性が高い=硬いということになります。
シャフトはこのように基本的にはチップ側からバット側につれてだんだんと硬くなっていきます。
通常、クラブを組み立てる時にはシャフトのバット側のみをカットして長さを合わせるので、シャフトの比較的軟らかい部分を使うことになります。
その一方で、チップカットでは、先端部を切り、それに伴ってバット部のカット量も少なくなるので全体的にシャフトの比較的硬い部分を使うことになります。
そのため、特に先端部が硬くなってインパクトでヘッドが上に向く度合いが小さくなるので、通常のバットカットよりも弾道が低く、スピンが少なくなります。
したがって、スピン量が多くてボールが吹き上がってしまう場合にそれを抑制するためのチューニングと言えます。
ひとつ注意しなければならないのが、シャフトの先端部にはパラレルの部分(先端径が変わらない部分)がありますが、これはシャフトによって決まった長さしか無いということですね。
大体ドライバー用のシャフトだと75mm程度なので、挿入量を考えるとヘッドにもよりますがカットできるのは1.5インチ程度でしょうね。
まあ、基本的にはショップで組み立ててもらうことになるので気にはしなくても良いと思いますが。笑
番手ずらしはシャフトを軽く、軟らかくするチューニング
次に、番手ずらしについてお話したいと思います。
番手ずらしとは、ある番手にそれよりも上の番手のシャフトを挿すことを言います。
例えば、7番に6番のシャフトをずらすのを(1)番手ずらし、5番のシャフトを挿すのを2番手ずらしと言います。
シャフトは、基本的にそれぞれの番手ごとに設計されていて長さが違うんですが、実はステップの長さは全部同じというモデルが多いです。
そして、一番下のステップから先端までの長さが短い番手から長い番手にかけてだんだん長くなっていくようにフローするようになっています。
そのため、仮に7番に6番用のシャフトを7番と同じ長さに切って挿入すると、一番下のステップから先端までの長さがより長くなります。
すると、7番用のシャフトを挿すよりも先端の軟らかい部分の長さがより長くなるため、先端部のしなり量が増えてボールが上がりやすくなります。
なので、実質的にフレックスを少し軟らかくするような効果が得られます。
また、番手別設計のシャフトは全ての番手用の重量が同一なので、番手ずらしをするとバット部の切断量が増える分だけ重量も少しだけ落とすことができます。
基本的に番手ずらしはその番手よりもずらす分だけ上の番手のシャフトが存在すればできますが、あまり番手をずらしすぎるとシャフトのロゴが隠れてしまってちょっとダサいのでほどほどにしておきましょう。笑
また、この番手ずらしの応用編として逆番手ずらしというのもあります。
逆番手ずらしは、番手ずらしと逆である番手にそれよりも下の番手のシャフトを挿すことを言います。
そのため、逆番手ずらしでは先端のステップが無い部分の長さが通常よりも短くなるため、先端のしなり量が減ってよりハードな仕上がりになります。
また、バット切断量が小さくなるので重量も通常よりやや重くなります。
ちなみに、PW用のシャフトよりも下の番手用のシャフトは存在しないため、逆番手ずらしをする場合はPWのシャフトだけは通常と同じになってしまいます。
その場合は重量と振動数フローが逆転してしまうので、気になるならPWだけウエッジ用の別のシャフトにするのも手かもしれませんね。
まとめ
今回は、クラブチューニングの基礎ということで、チップカットと番手ずらしについてお話しました。
これらのチューニングを行うことで、少しだけシャフトを硬くしたり軟らかくしたりできるので調整の幅が広がります。
なかなかこれらの調整を自分ですることはできないですが、自分でクラブを注文する際に知識として持っておくと、クラフトマンとより詳しく相談できると思います。
そして、自分にぴったりのスペックのクラブを手に入れましょう!
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