クラブチューニングの基礎~バランス調整について~

今回は、クラブチューニングの基礎の第2弾ということで、バランス調整についてお話ししたいと思います。

もしあるクラブだけトップしやすい・ダフリやすいということがあればそれはバランス調整でなんとかなるかも?

 

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ゴルフクラブのバランスとは?

まず、ゴルフクラブのバランスとは簡単に言うと「ヘッドがどれだけ効いているか」を表す数値です。

グリップエンドからクラブの重心までの距離によってバランスは定義され、アルファベットと数字の組み合わせで表されます。

市販のドライバーだと大体C8~D4くらいのバランスのクラブが多いと思います。

 

バランスが大きいほど振った時に重く感じる

クラブの長さと総重量が同じだと仮定すれば、バランスが大きいほどヘッドが効いていて振った時に重く感じます。

そのため、バランスが大きいクラブはヘッドを効かせて振れるので、クラブに仕事をさせるようなスウィングに合うかもしれません。

逆に、バランスの小さいクラブは軽く感じるので、自分でヘッドスピードを上げて行くようなスウィングに合うかもしれません。

 

また、バランスが大きいとヘッドが早く地面に落ちてダフリやすくなる傾向があります。

逆に、バランスが小さいとヘッドが地面に落ちにくくなってトップしやすくなる傾向があります。

 

クラブの長さや総重量が異なるとバランスは参考にならない

しかしながら、クラブの長さや総重量が異なると、単純にバランスで振り心地の比較をすることはできません。

基本的に、クラブは長いほど・重いほど振りにくく感じるので、

「バランスがD2の軽くて短いシャフトのクラブ < バランスがD0の重くて長いシャフトが入ったクラブ」のように感じることは往々にしてあります。

 

そのため、あくまで同じクラブを調整する時にバランスを見て振り心地の参考にするといったイメージを持ってください。

 

バランスを調整する目的

このように、バランスはクラブの振り心地に関係しますが、バランスを調整する目的は以下の2点があると考えています。

・クラブの目的に合わせて振り心地を調整することができる

・全てのクラブの振り心地を一定にすることができる

 

クラブの目的に合わせて振り心地を変える

クラブの目的に合わせて、ヘッドスピードを上げたいドライバーはバランスを軽めに、ゆっくり振ってコントロールしたいウエッジはバランスを重めにするような調整ができます。

例えば、ドライバーをD0くらい、ウエッジをD4くらいにしてあげると上手くそれぞれのクラブに差が付けられると思います。

池田勇太プロなんかは、ドライバーのバランスをC6とかなり軽いバランスに調整しているらしいですね。

 

一つ注意しなければならないのが、長いクラブから短いクラブにかけてだんだんバランスが大きくなっていくようにフローさせることですね。

重量フローと同じように、長いクラブよりも短いクラブの方が振り心地が軽くなってしまうとミスショットに繋がってしまいます。

 

全てのクラブの振り心地を一定にする

クラブの目的に合わせてバランスを変えるのとは逆に、ドライバーからウエッジまでバランスを揃えるという方法もあります。

例えば、全てのクラブのバランスをD2に合わせれば、ドライバーからウエッジまで同じフィーリングでスイングすることができます。

 

むしろ、一度自分のセッティングで1本だけ極端にバランスが大きい・小さいクラブが無いかチェックしてみることをおすすめします。

他のクラブより極端にバランスが大きいとダフリやすくなりますし、逆に極端にバランスが軽いとトップしやすくなってしまいます。

その場合は、これから紹介する方法でバランスを調整して他のクラブに近いバランスにすると良いと思います。

 

バランス調整の方法

クラブのバランスは重心に対するモーメントなので、重心からのヘッドやグリップの距離・ヘッドやグリップの重さによって変動します。

そのため、ヘッド・グリップの重さ、シャフトの長さを変えてあげることでバランスを調整することができます。

 

ヘッド・グリップの重さを変える

まず、最も簡単にできるのはヘッドの重さを変える調整方法です。

バランスを小さくする方向はできませんが、バランスを大きくする方向であれば、ヘッドに鉛を貼ることでバランスを大きくすることができます。

 

また、調整機能が付いたヘッドであればウエイトを調整することでバランスを大きくしたり小さくしたりすることができます。

例えば、エピックフラッシュサブゼロのFWであればスクリューウエイトの重量を変えることで簡単にバランス調整ができます。

基本的に、ヘッド重量を2g変更するとバランスは1ポイント変わるので、例えばウエイトを14g→12gにすればD2→D1のように調整ができます。

調整用のウエイトはかなり多くの重量ラインナップがあるので、お手軽にバランス調整ができます↓

ちなみに、ウエイト調整をする時にシャフト軸から遠い位置のウエイトの重量を上げるとよりヘッドが効いているように感じます。

エピックフラッシュだったら写真右側の調整よりも左側の調整の方がよりバランスが大きく感じます。

実際バランスを測定してみるとほとんど同じ数値だと思いますが、おそらくバックフェース側を重くすると重心距離が長くなって慣性モーメントが上がるため、振ってみると重く感じるのだと思います。

 

 

ヘッドだけでなく、グリップの重さを変えることでもバランスを調整することができます。

グリップ重量を5g変更するとバランスは1ポイント変化し、ヘッドとは逆でグリップを重くするとバランスは軽くなります

例えば、グリップを50g→55gに変更するとパランスはD2→D1のように変化します。

 

シャフトのカット長さを変える

シャフトのカット長さを変えるのもバランス調整の一つの方法で、実はこちらの方が少しの調整で大きくバランスを変えることができます。

目安としては、1インチシャフトをカットすると6ポイントも軽くなります

 

そのため、例えば45.5インチのドライバーを0.5インチカットするだけでバランスをD2→C9くらいまで軽くすることができます。

このチューニングは一度グリップを抜いてシャフトをカットしてからもう一度グリップを挿し直さなければならないのでちょっとめんどくさいですけどね。笑

 

しかしながら、短尺ドライバーを作ろうとして単にシャフトだけカットすると、総重量に加えてバランスも一気に軽くなってしまう点には注意する必要があります。

その点、Speeder SLKは短尺シャフトなのにバランスが出るように作られているらしいです。さすがMetal Composite Techonologyです。

 

 

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まとめ

今回は、クラブチューニングの基礎ということでバランス調整についてお話ししました。

意外と無頓着になりがちなバランス調整ですが、きちんと調整をすることでミスショットを減らせると思います。

まずは、ヘッド重量の調整など簡単な所から始めてみてはいかがでしょうか。

 

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